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企業がドローンを導入するとき何を確認する?|事故・賠償・機体・事業中断から考えるリスク管理
建設、測量、点検、撮影、農業など、さまざまな業務でドローンが活用されるようになっています。
企業がドローンを導入するとき、「ドローン保険には入った方がよいのか」と考えることがあります。
しかし、最初に確認したいのは保険商品ではありません。
「ドローンを業務で使用することで、自社にどのようなリスクが生まれるのか」
を整理することです。
事故による第三者への賠償だけでなく、機体の損害、撮影データ、業務の中断、受託した仕事への影響など、事業内容によって考えるべきリスクは異なります。
この記事では、企業がドローンを業務に導入するときに確認したいポイントを、リスク管理の視点から整理します。
ドローンのリスクは「墜落」だけではない
ドローン事故というと、機体が墜落する場面をイメージしやすいかもしれません。
しかし、企業として考えたいリスクはそれだけではありません。
- 飛行中に人へ接触してケガをさせる
- 建物・車両・設備など第三者の財物を損壊する
- ドローン本体や搭載機器が損壊する
- 撮影・測量等の業務が予定どおり行えなくなる
- 撮影したデータ等に関する問題が発生する
- 業務内容によっては受託先との契約上の責任が生じる
つまり、
「ドローンが壊れたらどうするか」だけではなく、「ドローンを使った事業で何が起こり得るか」
という視点が重要です。
まず「何のためにドローンを使うのか」を整理する
同じドローンでも、使用目的によってリスクは大きく変わります。
例えば、
| 利用例 | 確認したいリスクの例 |
|---|---|
| 建設・設備点検 | 第三者への賠償、建物・設備への損害、業務中断など |
| 測量 | 機体事故、第三者への賠償、業務遂行上の責任など |
| 撮影 | 対人・対物事故、撮影データ、プライバシー等への配慮など |
| 農業 | 機体事故、周辺への損害、作業内容に伴うリスクなど |
したがって、「ドローンを持っている」という情報だけでは、必要なリスク対策を判断できません。
どこで、何の業務に、どのように使用するのか。
ここを明確にすることが出発点です。
確認したい4つのリスク
1.第三者への賠償リスク
飛行中のドローンが人や物に接触した場合、第三者に損害を与える可能性があります。
特に、人の多い場所、建物や設備の近くなどで使用する場合には、事故が発生した場合の影響も考えておく必要があります。
どのような場所で飛行するのか、周辺にはどのような人・建物・設備があるのかを確認します。
2.機体・搭載機器の損害
ドローン本体だけでなく、カメラ、センサーなど高額な機器を搭載する場合があります。
墜落や衝突などによって機体や搭載機器が損壊した場合、再調達や修理にどの程度の費用が必要になるのかを確認しておくことが大切です。
3.業務遂行・契約上のリスク
企業が業務としてドローンを使用する場合、単に飛行できればよいとは限りません。
例えば、点検、測量、撮影などを取引先から受託している場合、事故や機体トラブルによって予定していた業務を実施できないことがあります。
その際、自社と取引先との契約内容によっては、納期や業務遂行に関する問題が生じる可能性もあります。
保険の確認だけではなく、取引先との契約上、自社がどのような責任を負っているのかを確認することも重要です。
4.データ・情報に関するリスク
撮影や点検、測量などでは、ドローンを使って画像やデータを取得することがあります。
そのため、機体だけではなく、取得したデータの保存・管理や、撮影対象によってはプライバシー等への配慮も必要になります。
ドローン導入を「機械の導入」としてだけではなく、データを扱う業務の導入として考える視点も必要です。
保険の前に「事故を起こさない仕組み」を考える
リスク管理では、事故が起きた後の備えだけでなく、事故を起こしにくくするための対策も重要です。
例えば、
- 飛行前の機体点検
- 操縦者の教育・訓練
- 飛行場所や周辺環境の確認
- 天候・風速等の確認
- 社内の運用ルールの整備
- 事故発生時の連絡・対応体制
などが考えられます。
実際に必要となる安全管理や飛行に関するルールについては、利用方法や飛行場所等に応じて、国土交通省などが公表する最新情報を確認する必要があります。
保険は事故そのものを防ぐものではありません。
事故を予防する対策と、事故が起きた場合の財務的な備えを分けて考えることが大切です。
「保険に入るか」ではなく「どのリスクをどう管理するか」
ドローンを業務に導入する際には、次の順番で考えると整理しやすくなります。
① 使用目的・業務内容を整理する
② 起こり得る事故やトラブルを洗い出す
③ 発生可能性と会社への影響を考える
④ 事故を防ぐ方法を考える
⑤ 自社で負担できないリスクについて、保険等への移転を検討する
この順序で考えると、「ドローン保険に入るべきか」という問いから、
「ドローンを安全に事業へ導入するために、会社として何を準備すべきか」
という経営判断に変わります。
新しい技術を導入するときこそリスクを整理する
これはドローンに限った話ではありません。
企業が新しい設備、技術、サービスを導入すると、これまで会社になかった新しいリスクが生まれることがあります。
重要なのは、新しいことを始めないことではありません。
新しい事業や技術から得られるメリットと、そこから生まれるリスクの両方を理解したうえで判断することです。
リスクがあるから導入しないのではなく、リスクを把握し、予防・管理・移転などの対策を組み合わせながら事業に活用していく。
これも企業のリスクマネジメントの一つです。
ティ・アイ・エス法人事業部が大切にしていること
ティ・アイ・エス株式会社 法人事業部では、企業向け保険について、最初から特定の商品を選ぶのではなく、まず企業の事業内容やリスクを整理することを大切にしています。
ドローンを業務で使用する場合も、
- どのような業務で使用するのか
- どのような事故が考えられるのか
- 事故が会社にどの程度影響するのか
- 自社でどのような安全対策を行うのか
- 自社で負担するリスクと外部へ移転するリスクをどう分けるのか
といった点を整理したうえで、必要な対策を考えることが重要だと考えています。
「どの保険に入るか」の前に、「事業にどのようなリスクがあるか」を整理する。
経営者が必要な情報を整理し、納得して対策を選択できる状態をつくることを大切にしています。
このような企業は一度リスクを整理してみてください
- これから業務用ドローンを導入する
- すでにドローンを使用しているが、リスクを整理したことがない
- 建設・測量・点検・撮影・農業などでドローンを使用している
- 取引先からドローンを使った業務を受託している
- 現在加入している保険で何が対象になるか分からない
- 機体だけでなく、賠償や業務上のリスクも確認したい
ドローンを導入する際には、機体や保険だけを見るのではなく、業務全体からリスクを整理してみることが大切です。
注意事項
本記事は、事業用ドローンに関する一般的なリスク管理および法人向け保険についての情報提供を目的としています。
特定の保険会社・保険商品を推奨するものではなく、個別の保険契約の締結または加入を勧誘するものではありません。
ドローンの飛行に関する法令、許可・承認、安全管理等については、飛行方法、機体、場所、用途等によって異なる場合があります。実際に使用する際は、国土交通省その他の関係機関が公表する最新情報をご確認ください。
また、保険による補償範囲、対象外となる事項、保険金のお支払い条件等は、保険会社、商品、契約内容、約款、特約等によって異なります。
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